Monday, March 19, 2007

A Cup of Asian-Tea: [廈門・286日] 都会の憂愁

・・・我が部屋からは、全身をネオンで着飾った建物だらけが見える。夜中の十時半まで光の波がうごめいている。どうも私にはやりきれない。この単調な機械仕掛けにはうんざりなのだ。本当に田園に居を構えたい。真っ暗闇の、自分の目で暗闇の奥を探りたい。不思議なもので、暗闇を見つめていると、見えてくるから面白い。まさに無明の先が感じられるようだ・・・

Sunday, March 18, 2007

A Cup of Asian-Tea: [廈門・285日] 不思議の国のアリス

・・・土曜の夜、食事の準備でもしようかと腰を浮かせた瞬間、携帯が鳴った。「珈琲飲みましょうよ、若造は捕まるかなー」と腰を据えて語る人間。わたし、「OK、若造探して二人で行きますですよ」。毛唐の姿の多い、ゆったりとしたコーヒーショップ、ほぼ二時間、三人、明日はないぜと会社の不思議を語り続けた・・・

Saturday, March 17, 2007

A Cup of Asian-Tea: [廈門・284日] 処方箋の薬

・・・書類を整理していて目にとまったのが、先日病院で受け取った領収書。薬の種類を並べた欄がある。さすが中国、普通の病院で漢方を処方している。漢方と西洋薬をミックスした処方(中成薬)、漢方そのものの処方(中草薬)などが書かれていた・・・

Thursday, March 15, 2007

A Cup of Asian-Tea: [廈門・282日] 見知らぬ料理人

・・・食材が足りなくなったので、帰りがけ、市場によってきた。一軒目で野菜を、二軒目で卵を、三軒目で豚肉を購入する。全部で十元足らず、日本円百五十円。さて何をつくろうかと考えながら家に戻ってみると、厨房には料理が並んでいた。炊飯器には里芋ご飯。おっとっと、見知らぬ料理人がやってきていたようだ・・・

Wednesday, March 14, 2007

A Cup of Asian-Tea: [廈門・281日] 昨日の続き

昼の役員食堂。医者の総経理に昨日皮膚科の医者が書き留めた「病歴記録メモ」を見せた。読めないですねーと。結局何を書き留めているのかは不明。しかし横文字の部分で、薬の成分を確認し、うなずいていた・・・

Tuesday, March 13, 2007

A Cup of Asian-Tea: [廈門・280日] 思い込み-II

・・・病院は患者で溢れている。しかし皮膚科を訪れる人は少なめなのかもしれない。三十分ほどで診察室に入れた。あらかじめメモっておいた症状を見せる。医者、患部を見せてという。まさに会社の内科医のいうとおり、帯状発疹、ヘルペスだと診断した。医者は処方箋を書きながら、中国語が旨いネーなぞと気軽な話をしてくる・・・

Monday, March 12, 2007

A Cup of Asian-Tea: [廈門・279日] 初めての薬屋

体調不良の元だった激辛鍋、ひたすら休養をとったら治ったかと思ったのもつかの間、発疹がひどくなった。かゆいのだ。そういえば火鍋を食べた翌日、腕がむず痒かったのを思い出した。きっとジンマシンに違いない。それにしては右腰の前後ろだけにでている。触るとざらざらするので気味が悪い。薬を買うことにした・・・

Sunday, March 11, 2007

A Cup of Asian-Tea: [廈門・278日] 市場が移転

・・・ぶらぶらと店先を覗きながら歩いてみる。魚が並び、野菜が並び、豚だ鶏だ家鴨だと肉の塊が投げ捨てられるように積み上げられている。マーケットの良さは新鮮さと小分けになっていること。野菜は必要なだけ鷲づかみにして店の主人に渡せばいい。肉はどんな大きさにも切ってくれる。魚はまだ捌かない状態で並んでいる。購入すると、その場で鱗を剥ぎ、はらわたを取り除いてくれる。結構見ているだけでも楽しい。ここに来るときには小銭をたくさん用意しなければならない。何角(元の十分の一単位)という値が付くからだ・・・

Saturday, March 10, 2007

A Cup of Asian-Tea: [廈門・277日] くだらない話

このところくだらないことばかりが続いた。話にもならない。ばかばかしい。しかし脇から眺めれば、結構おもしろがったりするかもしれない。私事、他人事、その他諸々・・・。

Monday, March 05, 2007

A Cup of Asian-Tea: [廈門・272日] ”検討”という仕事

・・・ある時、ボスが私にランドスケープデザインは得意かと聞く。できますよと答えた。しばらくして、現場工事真っ盛りの集合住宅地の景観設計がどうもなっていないから検討しろときた。見てみると、とんでもない設計になっている。一度はボスが承認したゲートのデザインなぞ、さすがに気になっていたようで、元々の案がいいかもしれない、検討してみろという・・・

Sunday, March 04, 2007

A Cup of Asian-Tea: [廈門・271日] 静かな部屋

・・・日曜日、一人静かな部屋に。・・・春節前のこと。中国語の教師は、今まで授業の前に料理をつくってくれていた。ありがたいことである。それにもかかわらず、彼女の里帰りの際、今後料理作りはしなくていいよ、と告げた。一寸悲しそうな顔つきをした。何しろ彼女と一緒にいると気持ちの休まることがない。疲れるのだ。・・・

Saturday, March 03, 2007

A Cup of Asian-Tea: [廈門・270日] 光の元宵節

・・・ホテルの客もほとんどなし、私と従業員の居残り組と、ピアノの先生、夕方になると集まってきては、明かりを絞った地下のスナックで賭け事に熱中した。基本的にホテルの従業員は賭け事が禁止されている。ただいっとき、子供も従業員も賭け事が許された。それが過年から小正月、つまり元旦から元宵節までの十五日間。元宵節には灯籠を流し、灯明をともし、大小様々な形をした提灯をつるし、空にとばす・・・